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ホームページを運営する21世紀臨調事務局のコーナーです。21世紀臨調の日々の活動やエピソード、21世紀臨調が公表する提言の趣旨や背景、当サイトの更新情報などをご紹介します。
第1号配信「『物語で読む21世紀臨調』をアップしました(2005.12.24)
いまから16年前、21世紀臨調は海部内閣時代に「政治改革フォーラム〜政治改革に関する政党と民間各界の連絡会議」として出発しました。海部内閣における政治改革法案の廃案を受けて、私たちは自己改革能力を失った政党、政治家のあり方を国民の手で見直す運動を立ち上げるため、92年に「民間政治臨調」(亀井正夫会長)を発足させ、危機感を抱く超党派の若手国会議員と手を携えながら、選挙制度改革や政治資金制度改革、国会改革、分権改革等を進めました。

さらに、94年に細川内閣のもとで小選挙区制など一連の政治改革法を成立させた後は「21世紀臨調」に改組し、初期政治改革運動の成果を生かした新しい政治や行政の仕組みを作り上げるための活動に取り組みました。そして現在、佐々木毅、茂木友三郎、北川正恭、西尾勝の4代表のもとで「新しい21世紀臨調」を2003年に立ち上げ、知事、市長や弁護士など新しい改革パートナーにもご参加をいただきながら、マニフェストや分権改革を突破口に政府や政党の立て直しに日々取り組んでいることは、報道等を通じてご承知のところかと思います。

物語で見る21世紀臨調 民間政治臨調、21世紀臨調は実にユニークな存在です。私はとくに次の3つの点において、その存在と活動は戦後政治史上に画期をなすものと考えています。

第1に、産業界労使、学識者、報道関係者、知事・市町村長、弁護士、NPOなど政治改革を求める国民運動としては前例がないほどの幅広い分野の有志が結集し、しかも無償のボランティアで活動に続けていることです。この参加者によって共有されてきたボランタリズムの精神は民間政治臨調、21世紀臨調の社会的な信頼性を担保するとともに参加者自身の当事者意識をも高め、組織に多様なメンバーを包摂しながらも常に凝縮度の高い濃密な活動を可能にしてきました。

第2に、政治改革の実現にむけて不偏不党の立場を堅持しつつも政治の現場に積極的に関わりを持ち、改革を求める超党派の国会議員との公式、非公式の共同作業の中で改革案を構想し運動を進めてきたことです。この点において民間政治臨調、21世紀臨調は政治を批判の対象として一方的に客体化しがちであった既成の政治改革運動とは決定的に異なります。また官僚機構や審議会に依存し、行政の活動をいわば補完する関係にあった戦後日本の多くのシンクタンクや政策集団とも明確に一線を画します。

民間政治臨調、21世紀臨調の活動の本質は、国民と政治とを架橋しつつ、政党、政治家と共に考えあるいは共に悩みながら、より豊かな政治空間の創造にむけて諸改革を進めようとした点にあり、それは国民と政治家の双方に意識改革を促し戦後日本の官主導体制を乗り越えて行くための営みであったと言えるかもしれません。

物語で見る21世紀臨調第3に、政治改革の実現にむけて行われた数々の提言活動が改革の方向性やアイディアを構想しこれを公表するにとどまらず、マスメディアを通じて日常的な世論形成を行い、かつ政党や政治家の合意形成に努め、改革を具体化し実現していくことに最大の力点が置かれたことです。この意味で民間政治臨調、21世紀臨調は提言体であるとともに政治の見方や改革のあり方をめぐる合意形成の担い手であり、そして何よりも改革実現のための運動体でした。

1990年代前半の日本政治を揺るがし55年体制を崩壊させるに至った小選挙区比例代表並立制の導入、政治資金規正法の改正、公的助成制度創設など一連の政治改革法の成立は民間政治臨調の存在と活動なしには実現し得ませんでした。また拡大連座制を柱とする選挙腐敗防止法の成立も政府委員制度の廃止や副大臣・政務官制の導入、党首討論制の新設などの一連の国会改革も民間政治臨調の当時の提言やともに活動した超党派議員との様々な交流や研究会の成果に端を発しています。

あるいは、地方分権推進法や地方分権推進一括法に象徴される分権改革も、首相を中心とする内閣主導体制の確立に向けた近年の取り組みも、さらには最近の総選挙におけるマニフェストの導入や政権選択選挙の実現も、民間政治臨調として出発し21世紀臨調として活動を続けるこのボランティア組織の存在を抜きにして語ることはできません。

物語で見る21世紀臨調21世紀臨調は多くの方々の志と無償の活動によって支えられてきました。臨調とともに政治改革運動に情熱を燃やされた方々の中にはすでに亡くなられた方々も数多くおられます。私たちには、亡くなられた方々と共有してきた物語を語り継ぐ義務と、改革の意思を受け継いで「未完の政治改革」を成し遂げ、その思いを次の世代に伝えていく責任があると考えています。

そのような思いを込めて、今回、「物語で読む21世紀臨調」をアップしました。物語には2003年総選挙までの活動しか収録されておりませんが、お読みいただければ、政治改革フォーラムから民間政治臨調、21世紀臨調と続く私たちの活動の軌跡がご理解いただけると思います。

同時に、21世紀臨調が終始一貫して追い求めてきたものが主権者である国民を起点とした責任ある政治主導体制の確立と政権交代可能な政党政治の実現であること、そしてこの2回の総選挙で本格化した政権選択選挙は94年の小選挙区制導入に端を発するものであり、私たち国民がこの10数年間に経験した政治改革の歴史を正しく共有することなしには次の展開も有り得ないことをご理解いただけると思います。ご一読いただければ、幸いです。                        
                                                                                                              (前田 和敬)

                 
                                     


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